確認日:2026年9月24日。Cursor の公式サイト・ドキュメント・更新履歴(cursor.com/changelog)で確認しました。この記事は、2025年に公開した「Cursor 徹底解説」「Cursor 1.0 最新機能完全ガイド」「Cursor 最新アップデート概要(2025年3月〜6月)」の3本を1本にまとめ、最新の情報に書き直したものです。
はじめに:この記事で分かること
Cursor(カーソル)は、AI が組み込まれたプログラミング用のエディタです。見た目や操作は Microsoft の VS Code とほぼ同じで、そこに「続きを予測して書く」「頼んだ作業を AI が進める」といった機能が足されています。
2025年に Cursor 1.0 が出てから、Cursor は 2.0、3.0 と大きく変わりました。料金の仕組みも「回数制」から「使った量に応じた課金」に変わっています。この記事では、これから Cursor を使う方に向けて、2026年9月時点の Cursor を次の順番で説明します。
- Cursor とは何か、2025年からの主な変化
- 主な機能(補完・エージェント・クラウドで動くエージェントなど)
- 料金プランと課金の仕組み
- インストールと VS Code からの移行
- プライバシー設定
- Claude Code との違いと使い分け
Cursor とは
Cursor は、米 Anysphere 社が開発している AI コードエディタです。VS Code をもとに作られているため、VS Code の拡張機能・テーマ・ショートカットをほぼそのまま使えます。
大きな特徴は、エディタの画面の中で、AI と一緒にコードを書けることです。書いている途中の続きを提案してもらうことも、「この機能を追加して」と頼んで複数のファイルをまとめて直してもらうこともできます。
なお、2026年8月14日に Cursor は SpaceX に買収されました(公式ブログ)。これに伴い、xAI の Grok モデルが Cursor の「自社モデル」の枠に加わっています。
2025年からの主な変化
| 時期 | バージョン | 主な変化 |
|---|---|---|
| 2025年6月 | 1.0 | Bugbot(自動コードレビュー)、Background Agent の一般提供、MCP のワンクリック導入 |
| 2025年9月 | 1.7 | ブラウザ操作、Plan モード、Hooks |
| 2025年10月 | 2.0 | 自社モデル Composer、最大8つのエージェントを並行実行 |
| 2026年1〜3月 | 2.4〜2.6 | サブエージェント、Skills、プラグイン |
| 2026年4月 | 3.0 | エージェント中心の新画面「Agents Window」、Design Mode |
| 2026年6〜9月 | 3.9〜 | iOS アプリ(ベータ)、Projects(ベータ)など |
2025年の記事で紹介した「Background Agents」は、今は Cloud Agents という名前になっています。また「Memories」は現在のドキュメントに個別のページが見当たらないため、プロジェクトの約束ごとは後述の Rules に書くのが基本です。
主な機能
1. Tab:続きを予測する補完
コードを書いていると、次に書きそうな内容が薄い文字で表示され、Tab キーで確定できます。1行だけでなく複数行の書き換えや、「次に直すべき場所」へのジャンプも提案してくれます。
2. エージェント:頼んだ作業を進めてもらう
Cmd+I(Windows は Ctrl+I)でエージェントの画面を開き、やりたいことを文章で頼みます。目的に合わせてモードを選べます(Shift+Tab で切り替え)。
| モード | できること |
|---|---|
| Agent | ファイルの編集やコマンドの実行まで進める |
| Ask | 読むだけ。コードの説明や質問への回答 |
| Plan | 作業の前に計画を立てて見せる |
| Debug | 不具合の原因を調べて直す |
3. Cloud Agents:クラウドで動くエージェント
自分のパソコンではなく、クラウド上でエージェントに作業させる機能です(旧 Background Agents)。エディタのほか、Web(cursor.com/agents)や Slack・GitHub・Linear から「@Cursor」で頼むこともできます。パソコンを閉じていても作業が進みます。
4. 複数のエージェントを並行させる
Git の worktree(同じリポジトリを別フォルダに展開する仕組み)を使って、複数のエージェントに別々の作業を同時に進めさせられます。3.0 からは、エージェントの作業をまとめて管理する Agents Window が加わりました。
5. Bugbot:プルリクエストの自動レビュー
GitHub のプルリクエストを AI が確認し、バグの可能性をコメントしてくれる機能です。2026年5月から、使った分だけ支払う課金になっています。
6. Rules と AGENTS.md:毎回伝えたいことを書いておく
「このプロジェクトでは TypeScript を使う」などの約束ごとは Rules に書いておくと、エージェントが毎回参照します。プロジェクト用・個人用・チーム用の3種類があり、AGENTS.md というファイルも読み込まれます。
7. 拡張機能:MCP・Skills・Hooks・プラグイン
外部サービスとつなぐ MCP、手順をまとめる Skills、決まったタイミングで処理を動かす Hooks、それらをまとめて配るプラグインに対応しています。Claude Code と同じ考え方の機能で、Cursor は Claude Code 用の .claude/skills/ や .claude/agents/ のフォルダも読み込めます。仕組みは スキル入門・サブエージェント完全ガイド・MCP 実践ガイド で解説しています。
8. ブラウザ操作と Design Mode
エージェントがブラウザを開いて、作った画面の見た目や動作を自分で確認できます。Design Mode では、画面を見ながらデザインの修正を指示できます。
9. ターミナルから使う CLI
エディタを開かずに、ターミナルから Cursor のエージェントを使うこともできます。macOS・Linux では次のコマンドで入れられ、agent コマンドで起動します。
curl https://cursor.com/install -fsS | bash
料金プランと課金の仕組み
| プラン | 料金(月額・税別) | 向いている人 |
|---|---|---|
| Hobby | 無料(エージェントの利用回数に制限あり) | まず試したい人 |
| Pro | 20ドル | 個人で日常的に使う人 |
| Pro+ | 60ドル | エージェントをたくさん使う人 |
| Ultra | 200ドル | 一日中使うヘビーユーザー |
| Teams | 1人40ドル(Premium は120ドル) | チーム・会社 |
| Enterprise | 個別見積もり | 大企業 |
2025年の記事で紹介した「月◯回まで」の回数制は、今は旧プランの扱いです。現在は使った量(トークン)に応じた課金で、毎月、次の2つの枠が付いてきます。
- Cursor Models の枠:自社モデル(Composer・Grok)用。含まれる量が多めです。
- Other Models の枠:Claude や GPT など他社のモデル用。各モデルの API 料金で減っていきます。
枠を使い切ると、同じ単価で後払いの従量課金に切り替わります。上限を設定しておくと安心です。最新の料金は 公式の料金ページ で確認してください。
インストールと VS Code からの移行
- cursor.com/download から、自分の OS(macOS・Windows・Linux)用のファイルをダウンロードします。
- macOS はアプリケーションフォルダにドラッグ、Windows はインストーラーを実行します。
- 起動したらアカウントを作ってログインします。
VS Code を使っていた場合は、Cursor の設定(Cmd/Ctrl+Shift+J)→ General → Account → VS Code Import で、拡張機能・テーマ・設定・キー割り当てをまとめて取り込めます。ただし、拡張機能は Open VSX という別の配布所から入れる仕組みのため、一部の拡張機能は見つからないことがあります。
プライバシー設定
会社のコードを扱う場合は、設定の General にある Privacy Mode を確認しましょう。オンにすると、コードが Cursor やモデル提供元の AI の学習に使われなくなります。Teams プランでは最初からオンになっていて、管理者が全員に強制できます。
自分の API キーを使ってモデルを呼び出す場合は、Cursor のデータ保護の契約の対象外になる点に注意してください。
Claude Code との違いと使い分け
Cursor の中でも Claude のモデル(Opus 5.5・Sonnet 5 など)を選んで使えます。一方、Anthropic の Claude Code は、ターミナルを中心に使うコーディング AI です。どちらも「頼んだ作業を AI が進める」点は同じですが、得意な使い方が違います。
| Cursor | Claude Code | |
|---|---|---|
| 中心になる画面 | エディタ(VS Code 風) | ターミナル(エディタ拡張・アプリもあり) |
| 得意なこと | コードを見ながら少しずつ直す、補完しながら書く | 大きな作業をまとめて任せる、自動化に組み込む |
| 使えるモデル | 自社モデル+Claude・GPT など複数社 | Claude のモデル |
| 料金 | Cursor のプラン(Hobby は無料) | Claude の有料プランか API |
実は、両方を組み合わせる使い方もよくあります。Claude Code の VS Code 拡張機能は Cursor にも入れられるので、Cursor でコードを見ながら、横の Claude Code に大きな作業を頼むこともできます。Claude Code の始め方は Claude Code 徹底入門 で解説しています。
どちらを使う場合も、会話が長くなると精度が落ち、使用量も増えます。対策は コーディングエージェントのコンテキスト管理入門 を参考にしてください。
まとめ
- Cursor は VS Code をもとにした AI エディタで、補完からエージェントによる作業まで1つの画面でできます。
- 2025年から大きく進化し、Cloud Agents(旧 Background Agents)、複数エージェントの並行実行、Skills・プラグインなどが加わりました。
- 料金は使った量に応じた課金に変わりました。Pro は月20ドルで、無料の Hobby プランもあります。
- 会社のコードを扱うときは Privacy Mode を確認しましょう。
- Claude Code とは得意分野が違い、組み合わせて使うこともできます。

