確認日:2026年9月24日。Gemini CLI の公式ドキュメント(geminicli.com/docs)、GitHub リポジトリ、npm(最新安定版 v0.61.0)、Google Developers Blog で確認しました。この記事は、2025年6月に公開した「Gemini CLI完全ガイド:Googleの革新的AIコマンドラインツールを徹底解説」を、2026年6月の提供方針の変更を含めて全面的に書き直したものです。
はじめに:この記事で分かること
Gemini CLI(ジェミニ・シーエルアイ)は、Google が公開しているオープンソースの AI エージェントです。ターミナル(黒い画面)の中で Gemini に話しかけると、ファイルを読んだり、書き換えたり、コマンドを実行したりして作業を進めてくれます。
2025年6月の公開当時は「Google アカウントでログインすれば無料で1日1,000回」という手軽さで注目されました。しかし2026年6月18日から、個人の Google アカウントでのログイン(無料・Google AI Pro・Ultra)では使えなくなりました。この記事では、この変更を踏まえて、2026年9月時点の Gemini CLI を次の順番で説明します。
- 2026年6月の変更と、今 Gemini CLI を使える人
- Gemini CLI とは何か、ライセンス
- インストール方法(公式どおり)
- 認証方法(Google アカウント・API キー・Vertex AI)と利用上限
- 使えるモデル
- 基本操作とよく使うスラッシュコマンド
- GEMINI.md、MCP、拡張機能(extensions)
- 安全のための承認モード・サンドボックス
- Claude Code との違い
最初に確認:2026年6月18日に何が変わったか
2026年5月19日、Google は公式ブログ「An important update: Transitioning Gemini CLI to Antigravity CLI」で、個人向けのターミナル AI を新しい Antigravity CLI に一本化すると発表しました。そして2026年6月18日、Gemini CLI は次の利用者からのリクエストを受け付けなくなりました。
- 無料の「Gemini Code Assist for individuals」(個人の Google アカウントでログインする無料枠)
- Google AI Pro・Google AI Ultra の契約者
Gemini CLI の公式サイト(geminicli.com)にも、無料枠と Google One の利用者については「2026年6月18日に Antigravity CLI に置き換えられた」という告知が出ています。
今も Gemini CLI を使える人
| 利用のしかた | 2026年9月時点の扱い(公式ブログより) |
|---|---|
| 個人の Google アカウントで無料ログイン | 終了(Antigravity CLI へ移行) |
| Google AI Pro・Ultra でログイン | 終了(Antigravity CLI へ移行) |
| 会社で契約した Gemini Code Assist Standard・Enterprise | 変わらず使える |
| 有料の Gemini API キー | 使える |
| Gemini Enterprise Agent Platform(旧 Vertex AI) | 使える |
つまり今の Gemini CLI は、API キーで従量課金する開発者か、会社で Google Cloud の契約がある人向けのツールになっています。個人で「無料で試したい」「Google AI Pro の範囲で使いたい」という場合は、後述の Antigravity CLI が公式の移行先です。
なお、Gemini CLI そのものの開発は続いています。GitHub では毎週のように新しい版が出ており、2026年9月24日時点の npm の最新安定版は v0.61.0 です。
Gemini CLI とは
公式の README では、Gemini CLI は「Gemini の力をターミナルに直接届けるオープンソースの AI エージェント」と説明されています。「エージェント」とは、AI が自分で次の手順を考え、道具(ツール)を使いながら作業を進める仕組みのことです。
たとえば「このリポジトリの構成を説明して」と頼むと、Gemini CLI はフォルダの中を探してファイルを読み、要約します。「テストを書いて」と頼めば、ファイルを作る前に許可を求めてから書き込みます。
最初から入っている主な道具
| 道具(ツール名) | できること |
|---|---|
read_file・glob・grep_search など | ファイルを探す・読む(画像や PDF も読める) |
write_file・replace | ファイルを作る・書き換える(確認あり) |
run_shell_command | シェルコマンドを実行する(確認あり) |
google_web_search・web_fetch | Google 検索や Web ページの取得で最新情報を調べる |
| MCP サーバーのツール | 外部サービスとつないで道具を増やす |
ライセンス
Gemini CLI のソースコードは Apache License 2.0 で公開されています。誰でも読めて、改変や再配布もできるオープンソースです。GitHub のスター数は10万を超えています。
ただし、ライセンスが自由なのは「CLI のプログラム」だけです。Gemini のモデルを呼び出すときは、認証方法に応じた Google の利用規約(Gemini API の規約や Google Cloud の規約など)が適用されます。公式ドキュメントでは、Gemini CLI のログイン情報を他社製のツールで使い回して Google のサービスに直接アクセスすることは規約違反で、アカウント停止の対象になりうると明記されています。
インストール方法
動作環境
| 項目 | 公式の推奨 |
|---|---|
| OS | macOS 15 以上、Windows 11 24H2 以上、Ubuntu 20.04 以上 |
| メモリ | 軽い使い方で 4GB 以上、大きなコードや長い作業なら 16GB 以上 |
| 実行環境 | Node.js 20.0.0 以上 |
| シェル | Bash・Zsh・PowerShell |
| その他 | インターネット接続が必要 |
Node.js は、JavaScript をパソコン上で動かすためのソフトです。入っていない場合は、先に Node.js の公式サイトからインストールしておきます。
インストールコマンド
公式ドキュメントの標準の方法は npm です。ターミナルで次の1行を実行します。
npm install -g @google/gemini-cli
ほかに、公式ドキュメントでは次の方法も案内されています。
# Homebrew(macOS・Linux)
brew install gemini-cli
# MacPorts(macOS)
sudo port install gemini-cli
# インストールせずに1回だけ試す
npx @google/gemini-cli
Google Cloud の Cloud Shell や Cloud Workstations には、最初から入っています。
入ったか確かめる・更新する
gemini --version
gemini update
gemini --version でバージョン番号が出れば成功です。gemini update で最新版に更新できます。
リリースの種類
| 種類 | 公開のペース | 入れ方 |
|---|---|---|
| Stable(安定版) | 毎週。前の週の Preview に修正を加えたもの | npm install -g @google/gemini-cli@latest |
| Preview | 毎週。十分に検証されていない | npm install -g @google/gemini-cli@preview |
| Nightly | 毎日。開発中の最新 | npm install -g @google/gemini-cli@nightly |
初心者は、何も付けずに入れられる Stable(安定版)を使いましょう。
認証方法と利用上限
初めて gemini を起動すると、どの方法でログインするかを聞かれます。公式ドキュメントに載っている方法は、大きく次の3つです。
| 認証方法 | 向いている人 | 2026年9月時点の注意 |
|---|---|---|
| Sign in with Google(Google アカウント) | 会社で Gemini Code Assist Standard・Enterprise を契約している人 | 個人の無料枠・Google AI Pro・Ultra では使えない |
| Gemini API キー | 個人の開発者。使った分だけ払う | 公式ブログが継続を明言しているのは有料の API キー |
| Vertex AI(Gemini Enterprise Agent Platform) | 会社・本番運用 | Google Cloud のプロジェクトが必要 |
1. Google アカウントでログインする(会社の契約がある場合)
gemini を起動して Sign in with Google を選ぶと、ブラウザが開いてログイン画面になります。会社・学校・Google Workspace のアカウントでは、Google Cloud のプロジェクト ID を環境変数で指定する必要があります。
export GOOGLE_CLOUD_PROJECT="YOUR_PROJECT_ID"
gemini
2. Gemini API キーを使う
Google AI Studio で API キーを発行し、環境変数 GEMINI_API_KEY に設定してから起動し、Use Gemini API key を選びます。
# macOS・Linux
export GEMINI_API_KEY="YOUR_GEMINI_API_KEY"
gemini
# Windows(PowerShell)
$env:GEMINI_API_KEY="YOUR_GEMINI_API_KEY"
gemini
API キーはパスワードと同じくらい大切な情報です。人に見せたり、GitHub に上げたりしないでください。毎回入力しなくて済むように、~/.gemini/.env というファイルに書いておく方法も公式で紹介されています。
3. Vertex AI(Gemini Enterprise Agent Platform)を使う
Google Cloud の生成 AI 基盤である Vertex AI は、現在 Gemini Enterprise Agent Platform という名前になっています。Gemini CLI のドキュメントや設定では、今も「Vertex AI」という表記が使われています。gcloud コマンドでログインする場合の手順は次のとおりです。
export GOOGLE_CLOUD_PROJECT="YOUR_PROJECT_ID"
export GOOGLE_CLOUD_LOCATION="YOUR_PROJECT_LOCATION"
gcloud auth application-default login
gemini
起動したら Vertex AI を選びます。GEMINI_API_KEY などの API キーの環境変数が残っていると、この方法が使えないので注意してください。ほかにサービスアカウントの JSON キーや Google Cloud の API キーを使う方法もあります。
利用上限(公式ドキュメントの記載)
公式の「Quotas and pricing」ページに載っている、1人1日あたりのリクエスト上限のうち、今も使える認証方法のものは次のとおりです(2026年9月24日時点)。
| 認証方法 | 契約 | 1日の上限 |
|---|---|---|
| Google アカウント(組織) | Gemini Code Assist Standard | 1,500 リクエスト |
| Google アカウント(組織) | Gemini Code Assist Enterprise | 2,000 リクエスト |
| Gemini API キー | 従量課金(有料) | 契約内容による |
| Vertex AI | 従量課金(有料) | 契約内容による |
同じページには、個人の Google アカウントの無料枠(1日1,000回)、Google AI Pro(1,500回)、Ultra(2,000回)、無料の API キー(1日250回、Flash モデルのみ)も載ったままです。しかし前の章のとおり、個人のログインは2026年6月18日に終了しています。旧記事で紹介した「1分60回・1日1,000回の無料枠」は、今は使えません。無料の API キーについても、公式ブログが継続を明言しているのは有料の API キーだけなので、無料で使い続けられる前提にはしないほうが安全です。
今の使用量は、Gemini CLI の中で /stats model と打つと確認できます。API キーの料金は Gemini API の料金ページ で確認してください。
使えるモデル
使うモデルは /model コマンドで選びます。公式ドキュメントに載っている選択肢は次のとおりです。
| 選択肢 | 内容 | 含まれるモデル(ドキュメントの記載) |
|---|---|---|
| Auto(Gemini 3) | 作業の難しさに応じて Gemini 3 のモデルを自動で選ぶ | gemini-3-pro-preview、gemini-3-flash-preview |
| Auto(Gemini 2.5) | Gemini 2.5 のモデルを自動で選ぶ | gemini-2.5-pro、gemini-2.5-flash |
| Manual | 使えるモデルの中から自分で1つ選ぶ | 使えるモデル全部 |
公式のおすすめは Auto です。難しい設計やデバッグで思った結果が出ないときは Pro 系、簡単な変換などを速く済ませたいときは Flash 系に切り替えます。起動時に -m で指定することもできます。
gemini -m gemini-2.5-flash
ドキュメントには、Gemini 3.1 Pro Preview(gemini-3.1-pro-preview)も順次提供中と書かれています。実際に選べるモデルは、認証方法や契約によって変わります。/model で Manual を選ぶと、自分のアカウントで使えるモデルの一覧を確認できます。
基本操作とよく使うスラッシュコマンド
最初の一歩
作業したいフォルダに移動して gemini と打つと、対話画面が開きます。まずは何も変更しない質問から始めると安心です。
cd ~/my-project
gemini
このプロジェクトの構成と、主なファイルの役割を説明して
Gemini がファイルを書き換えたり、コマンドを実行したりするときは、画面に確認が出ます。Allow once(今回だけ許可)などを選ぶと作業が進みます。
入力欄で使える記号
| 記号 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
@ | ファイルやフォルダを指定して読ませる | @src/app.js このコードを説明して |
! | シェルコマンドをそのまま実行する | !git status |
/ | Gemini CLI 自体を操作するスラッシュコマンド | /help |
よく使うスラッシュコマンド
| コマンド | 意味 |
|---|---|
/help | 使えるコマンドの一覧を表示 |
/auth | 認証方法を変更 |
/model | 使うモデルを選ぶ |
/init | プロジェクトを調べて GEMINI.md を自動で作る |
/memory show | 読み込まれている GEMINI.md の中身を表示 |
/plan | 読み取り専用の Plan モードに切り替える |
/tools | 使える道具(ツール)の一覧 |
/mcp | 設定済みの MCP サーバーとツールを表示 |
/extensions | 拡張機能の一覧・管理 |
/stats | セッションの統計。/stats model で使用量と上限 |
/compress | これまでの会話を要約して、容量を空ける |
/clear | 会話をリセットして新しく始める |
/resume | 過去の会話を選んで再開(/chat も同じ) |
/rewind | 会話やファイルの変更を前の状態に戻す(Esc キー2回でも開く) |
/settings | 設定画面を開く |
/quit | 終了 |
ターミナルから1回だけ使う(スクリプト向け)
-p を付けると、対話画面を開かずに1回だけ答えて終了します。--output-format json を付ければ、結果を JSON 形式で受け取れるので、スクリプトや CI(自動テストの仕組み)に組み込みやすくなります。
gemini -p "このリポジトリの構成を要約して"
gemini -p "このリポジトリの構成を要約して" --output-format json
前回の会話の続きから始めたいときは gemini -r "latest" を使います。
GEMINI.md:毎回伝えたいことを書いておくメモ
GEMINI.md は、Gemini CLI が毎回読み込む指示書です。「インデントはスペース2つ」「コメントは日本語で書く」など、毎回言わなくていいようにしておけます。置く場所で効く範囲が変わります。
| 置き場所 | 効く範囲 |
|---|---|
~/.gemini/GEMINI.md | 自分の全プロジェクト |
プロジェクトのフォルダ(とその親フォルダ)の GEMINI.md | そのプロジェクト |
サブフォルダの GEMINI.md | Gemini がそのフォルダのファイルを触るときに追加で読み込む |
書き方の例です。
# プロジェクト概要
このプロジェクトは TypeScript で書かれています。
## コーディング規約
- インデントはスペース2つ
- 新しい関数には JSDoc コメントを付ける
- 比較は === と !== を使う
一から書くのが大変なら、/init で下書きを作ってもらえます。/memory show で、実際に読み込まれている内容を確認できます。
設定ファイル(settings.json)の context.fileName を変えると、AGENTS.md など別の名前のファイルも読み込ませられます。ほかのコーディングエージェントと指示書を共有したいときに便利です。
MCP と拡張機能(extensions)で道具を増やす
MCP
MCP(Model Context Protocol)は、AI に外部のサービスや道具をつなぐための共通の仕組みです。GitHub、データベース、社内ツールなどを MCP サーバーとして登録すると、Gemini CLI からその機能を使えるようになります。
登録は gemini mcp add コマンドか、設定ファイル settings.json の mcpServers で行います。公式の早見表に載っている書き方は次のとおりです(<名前> などは自分の環境に合わせて置き換えます)。
# 手元で動かす MCP サーバーを登録する
gemini mcp add <名前> <起動コマンド>
# URL で公開されている MCP サーバーを登録する
gemini mcp add <名前> <URL> --transport http
# 登録済みの一覧
gemini mcp list
settings.json に直接書く場合の基本の形は次のとおりです。~/.gemini/settings.json に書けば全プロジェクト、プロジェクトの .gemini/settings.json に書けばそのプロジェクトだけで使えます。
{
"mcpServers": {
"serverName": {
"command": "path/to/server",
"args": ["--arg1", "value1"],
"env": {
"API_KEY": "$MY_API_TOKEN"
}
}
}
}
旧記事では GitHub 連携の例として @anthropic/mcp-server-github を載せていましたが、これは npm に存在しないパッケージ名でした。使いたいサービスの MCP サーバーは、そのサービスの公式の案内に従って入れてください。MCP の考え方そのものは、MCP で Claude に「外の道具」をつなぐ実践ガイド で詳しく図解しています。
拡張機能(extensions)
拡張機能は、プロンプト・MCP サーバー・独自のスラッシュコマンド・フック・サブエージェント・スキルなどをひとまとめにして配れるパッケージです。公式の拡張機能ギャラリーで探せます。GitHub の URL を指定して入れます。
gemini extensions install https://github.com/gemini-cli-extensions/workspace
gemini extensions list
対話画面の中では /extensions list で確認できます。拡張機能の中身は他人が書いたプログラムなので、入れる前に配布元が信頼できるかを確かめましょう。
このほか、決まった手順をまとめて必要なときに読み込ませる「スキル」(/skills)や、作業を別の AI に任せる「サブエージェント」(/agents)にも対応しています。考え方は Claude Code と共通なので、Claude Code のスキル入門 も参考になります。
安全に使うための承認モード・サンドボックス
承認モード
Gemini CLI は、ファイルの書き換えやコマンドの実行をどこまで自動で進めてよいかを「承認モード」で決めます。入力中に Shift+Tab を押すと、default → auto_edit → plan の順に切り替わります。
| モード | 動き方 | おすすめの場面 |
|---|---|---|
| default | 書き換えやコマンド実行のたびに確認する(既定) | 慣れるまで・大事なプロジェクト |
| auto_edit | ファイルの編集は自動、それ以外は確認 | 編集内容を後でまとめて確認する場合 |
| plan | 読み取り専用。調べて計画を立てるだけ | 作業の前に方針を相談したいとき |
| yolo | すべて自動で承認する | サンドボックスの中など、壊れても困らない環境だけ |
起動時に gemini --approval-mode plan のように指定することもできます。旧記事で紹介した --yolo は今は「非推奨」の扱いで、公式では --approval-mode=yolo を使うよう案内されています。yolo モードは確認なしで何でも実行するため、初心者は使わないほうが安全です。
サンドボックス
サンドボックスは、AI が実行するコマンドを隔離された環境の中で動かす仕組みです。万一おかしなコマンドが実行されても、パソコン全体への影響を抑えられます。公式ドキュメントでは既定ではオフで、次のように有効にします。
# 起動時に指定
gemini --sandbox
# 環境変数で指定(Docker を使う例)
export GEMINI_SANDBOX=docker
gemini
macOS では OS に組み込まれた仕組み(Seatbelt)が使え、既定のプロファイルでは書き込みをプロジェクトのフォルダ内に制限します。Docker や Podman を使ったコンテナ方式、Windows 用、Linux の gVisor なども選べます。
フォルダの信頼設定(Trusted Folders)
初めてのフォルダで起動すると、そのフォルダを信頼するかどうかを聞かれることがあります。信頼しないを選ぶと、そのプロジェクトの設定ファイルや .env を読み込まない「セーフモード」で動きます。ネットから落としてきた知らないリポジトリを開くときは、信頼する前に中身を確認しましょう。設定は後から /permissions trust で変えられます。
同じ考え方は Claude Code にもあります。承認の仕組みの比べ方は Claude Code の6つの許可モードを「誰が承認するか」で理解する が参考になります。
Claude Code との違い
Anthropic の Claude Code も、ターミナルで動くコーディング AI です。「ファイルを読んで、直して、コマンドを実行する」という基本は同じですが、使う条件がかなり違います。
| Gemini CLI | Claude Code | |
|---|---|---|
| 開発元 | Anthropic | |
| 使うモデル | Gemini | Claude |
| ソースコード | オープンソース(Apache 2.0) | 非公開(Anthropic の規約で利用) |
| 個人での使い方(2026年9月) | 有料の API キーで従量課金(個人ログインは終了) | Claude の有料プラン(Pro 以上)か API |
| インストール | npm・Homebrew など(Node.js 20 以上) | 公式インストーラーの1行(Node.js 不要) |
| 指示書 | GEMINI.md | CLAUDE.md |
| モードの切り替え | Shift+Tab(default・auto_edit・plan) | Shift+Tab(許可モード) |
| 拡張 | MCP・拡張機能・スキル・フック・サブエージェント | MCP・プラグイン・スキル・フック・サブエージェント |
Gemini CLI の強みは、中身が公開されていて自分で改造できることと、Google 検索やGoogle Cloud との連携です。会社で Google Cloud や Gemini Code Assist を契約しているなら、追加の契約なしで使える可能性があります。
一方、個人で定額の範囲で使いたいなら、Claude Code(Claude の有料プラン)か、Google の Antigravity CLI が候補になります。Claude Code の始め方は Claude Code 徹底入門 で解説しています。どのツールでも、会話が長くなると精度が落ちて使用量も増えます。対策は コーディングエージェントのコンテキスト管理入門 を参考にしてください。
個人で使うなら:Antigravity CLI への移行
Google は個人向けの移行先として Antigravity CLI を用意しています。公式ブログによると、Go 言語で作り直されて動作が速くなり、複数のエージェントをバックグラウンドで並行して動かせます。Gemini CLI の主要な機能であるスキル、フック、サブエージェント、拡張機能(Antigravity では「プラグイン」と呼びます)は引き継がれますが、すべての機能が最初から同じとは限らないと書かれています。
公式のインストール手順では、macOS・Linux は次のコマンドで入れ、agy コマンドで起動します。
curl -fsSL https://antigravity.google/cli/install.sh | bash
Windows の PowerShell では irm https://antigravity.google/cli/install.ps1 | iex です。移行ガイドによると、Gemini CLI の拡張機能は agy plugin import gemini で取り込め、GEMINI.md と AGENTS.md はそのまま読み込まれます。一方、.gemini/skills/ のスキルは .agents/skills/ に移す必要があるなど、置き場所が変わるものもあります。
まとめ
- Gemini CLI は、Google のオープンソース(Apache 2.0)の AI エージェントで、ターミナルからファイルの読み書きやコマンド実行を任せられます。
- 2026年6月18日から、個人の Google アカウント(無料・Google AI Pro・Ultra)でのログインでは使えなくなりました。旧記事の「1日1,000回の無料枠」は今は使えません。
- 今使えるのは、有料の Gemini API キー、Vertex AI(Gemini Enterprise Agent Platform)、会社の Gemini Code Assist Standard・Enterprise です。
- インストールは
npm install -g @google/gemini-cli(Node.js 20 以上)。Homebrew でも入れられます。 - GEMINI.md に約束ごとを書き、MCP や拡張機能で道具を増やせます。慣れるまでは default か plan モードで使い、yolo は避けましょう。
- 個人で定額の範囲で使いたいなら、Google の Antigravity CLI か Claude Code が候補です。
参考リンク
- Gemini CLI 公式ドキュメント
- Gemini CLI GitHub リポジトリ
- Gemini CLI リリースノート
- Google Developers Blog:Transitioning Gemini CLI to Antigravity CLI(2026年5月19日)
- GitHub Discussions:個人アカウントへの提供終了のお知らせ(2026年6月18日)
- Gemini CLI:Quotas and pricing
- Gemini CLI:ライセンス・利用規約・プライバシー
- Antigravity CLI:インストールと認証
- Antigravity CLI:Gemini CLI からの移行

