確認日:2026年9月24日。国税庁のタックスアンサー(令和8年4月1日現在法令等)、総務省、横浜市・水戸市・足立区・文京区などの公式ページで確認しました。この記事は2025年2月に公開した「副業で10万円の収入がある場合、住民税申告は必要?」を、2025年・2026年の税制改正を踏まえて全面的に書き直したものです。一般的な仕組みの解説であり、あなた個人の申告内容を判断するものではありません。個別のケースは、お住まいの市区町村・税務署・税理士に確認してください。
はじめに:「10万円くらいなら申告しなくていい」は半分だけ正しい
会社員が副業を始めると、よく聞くのが「副業が20万円以下なら申告はいらない」という話です。これは所得税については、条件付きで正しい話です。
ところが住民税には、この「20万円以下なら不要」という特別ルールがありません。所得税の確定申告をしない場合は、住んでいる市区町村に住民税の申告を別に出す必要があります。ここを知らずに何もしない人が多いので、この記事で順番に整理します。
この記事で分かることは次のとおりです。
- 会社員の副業で、所得税と住民税の申告が必要かどうか(ケース別の早見表)
- 「収入」と「所得」の違いと、経費の考え方
- 具体的な金額での計算例
- 住民税の申告のしかた(提出先・期限・必要なもの・オンライン申告)
- 確定申告をする場合との関係と、2025〜2026年の税制改正の影響
- 会社に知られたくない場合の「普通徴収」の考え方と限界
- よくある間違いと相談先、生成AIで準備を楽にする方法
結論:所得税と住民税でルールが違う
まず結論です。前提は「会社員として1か所から給与をもらい、年末調整を受けていて、給与の年収が2,000万円以下」の人です。ここでいう金額は、副業の収入(売上)ではなく所得(売上から経費を引いた額)です。
| あなたの状況 | 所得税(税務署) | 住民税(市区町村) |
|---|---|---|
| 副業などの所得の合計が20万円以下で、確定申告をしない | 原則として確定申告は不要 | 住民税の申告が必要 |
| 副業などの所得の合計が20万円を超える | 確定申告が必要 | 確定申告をすれば住民税の申告は不要(確定申告の内容が市区町村に回る) |
| 所得は20万円以下だが、医療費控除などのために確定申告をする | 20万円以下の副業所得も含めて申告する | 確定申告をすれば住民税の申告は不要 |
| 副業も給与(アルバイトなど)で、2か所から給与をもらっている | 年末調整されなかった給与の収入金額と他の所得の合計が20万円を超えれば確定申告が必要(例外あり) | 確定申告をしない場合は住民税の申告が必要とされる(横浜市の例) |
| 副業が赤字だった(雑所得の場合) | 雑所得の赤字は給与と相殺できない | 申告の要否は市区町村に確認 |
所得税の条件は国税庁の「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」に、住民税の条件は、たとえば横浜市の「市民税・県民税の申告について」に書かれています。横浜市のページには「合計額が20万円以下の場合には、原則確定申告は不要ですが、市民税・県民税の申告は必要となります」とはっきり書かれています。
なお、2か所以上から給与をもらっている人には、給与の収入から所得控除(雑損控除・医療費控除・寄附金控除・基礎控除を除く)を引いた額が150万円以下で、かつ給与・退職以外の所得が20万円以下なら申告不要、という例外もあります(No.1900の注)。
まず「収入」と「所得」を分けて考える
申告の要否は、所得で判断します。ここを取り違えると、判断がまるごと変わってしまいます。
| 言葉 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 収入(総収入金額) | 受け取ったお金の合計。売上 | 記事の原稿料が1年で30万円 |
| 必要経費 | その収入を得るために直接かかった費用 | 取材の交通費、仕事用ソフトの利用料など |
| 所得 | 収入 − 必要経費 | 30万円 − 12万円 = 18万円 |
つまり「副業の収入が30万円」でも、経費が12万円あれば所得は18万円で、20万円以下になります。逆に、経費がほとんどない副業では、収入がそのまま所得に近くなります。
経費にできるもの・できないもの
国税庁の「No.2210 必要経費の知識」によると、必要経費になるのは、収入を得るために直接かかった費用や、業務上の費用です。注意したいのは次の点です。
- 自宅の家賃や通信費のように私用と副業の両方に使うもの(家事関連費)は、業務に必要だったと記録などで明らかに区分できる部分だけが経費になる
- 所得税や住民税そのものは経費にならない
- 経費にした根拠として、領収書や明細、利用記録を残しておく
副業の所得は何に分類される?
所得税では、所得を10種類に分けます。会社員の副業でよく出てくるのは次の3つです。
| 区分 | よくある例 | ポイント |
|---|---|---|
| 雑所得(業務に係るもの) | 原稿料、デザイン料、講演料、ネットでの継続的な販売など | 副業の収入のうち、営利目的で継続的なもの(No.1500)。赤字は他の所得と相殺できない |
| 事業所得 | 社会通念上「事業」と言える規模で行う副業 | 事業と言えるかは活動の規模や継続性などで判断される |
| 給与所得 | アルバイト・パートなど、雇われて給与をもらう副業 | 「給与以外の所得20万円」の判定には入らず、2か所給与のルールで判定する |
事業所得か雑所得かの線引きについて、国税庁の通達(所得税基本通達35-2)は、事業と言える程度かどうかで判定するとしたうえで、取引を記録した帳簿書類の保存がない場合は、原則として業務に係る雑所得になる(収入が300万円を超え、事業所得と認められる事実がある場合を除く)としています。
また、フリマアプリで自分が使っていた服や家財を売った所得は、原則として非課税で申告は不要です(No.1906)。一方、仕入れて売る・作って売るなど、利益目的で続けているものは課税の対象になります。
2022年から変わった書類の保存ルール
令和4年(2022年)分以降、業務に係る雑所得には次のルールがあります(No.1500)。
| 前々年の業務に係る雑所得の収入金額 | ルール |
|---|---|
| 300万円を超える | 請求書や領収書など、現金・預金の取引に関する書類を保存する必要がある |
| 1,000万円を超える | 確定申告書に、収入や経費の内容を書いた書類(収支内訳書など)を添付する必要がある |
| 300万円以下 | 受け取った・支払ったタイミングで計上する「現金主義」を選べる(申告書への記載が必要) |
会社員の小さな副業なら、多くは300万円以下に当てはまるでしょう。それでも、あとで説明を求められたときに困らないよう、売上と経費の記録や領収書は残しておくのが安全です。
所得の計算例:3つのケースで考える
会社員(給与1か所・年末調整済み)の例です。住民税の金額は「所得割の標準税率10%」で計算したおおよその目安です。実際の税額は、ほかの控除や自治体ごとの税率で変わります。
| ケース | 副業の収入 | 経費 | 所得 | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|---|---|---|
| A:ブログの原稿料 | 10万円 | 0円 | 10万円 | 確定申告は原則不要 | 住民税の申告が必要。増える額の目安は約1万円 |
| B:デザインの受託 | 30万円 | 12万円 | 18万円 | 確定申告は原則不要 | 住民税の申告が必要。目安は約1.8万円 |
| C:動画編集の受託 | 50万円 | 10万円 | 40万円 | 確定申告が必要 | 確定申告をすれば住民税の申告は不要。目安は約4万円 |
住民税の所得割の標準税率は10%(道府県民税4%・市町村民税6%。政令指定都市は2%・8%)です(総務省「個人住民税」)。ただし、税率は自治体が決めるため、少し違う場合があります。たとえば横浜市は市民税8%・県民税2.025%です(横浜市の計算例)。
ケースCで確定申告をすると、所得税も増えます。所得税の税率は、課税される所得に応じて5%から45%までの7段階です。さらに、所得税額の2.1%の復興特別所得税を合わせて納めます(No.2260)。本業の給与でどの税率になっているかで、副業分の所得税額は変わります。
また、副業の報酬から所得税が源泉徴収(天引き)されている場合は、確定申告をすると納めすぎた分が戻ってくる(還付される)こともあります。還付申告は、翌年1月1日から5年間提出できます(No.2030)。
住民税の申告のしかた
住民税の申告は、所得税の確定申告とは別の手続きです。以下は横浜市の案内を例にしています。流れはどの自治体もほぼ同じですが、細かい点は住んでいる自治体のページで確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出先 | その年の1月1日時点で住んでいた市区町村(1月2日以降に引っ越しても、1月1日の住所地に出す) |
| 期限 | 毎年3月15日(土日の場合は翌開庁日) |
| 対象になる所得 | 前の年(1月〜12月)の所得 |
| 提出方法 | 窓口、郵送、eLTAX(エルタックス)による電子申告 |
| 様式 | 「市民税・県民税申告書」(東京23区は「特別区民税・都民税申告書」)。自治体のサイトからダウンロードできることが多い |
eLTAX での電子申告は、令和8年度分(2025年中の所得)の申告から、スマートフォンなどからマイナンバーカードを使ってできるようになりました(横浜市の案内では2026年1月5日から受付)。
申告に必要なもの
- 市民税・県民税申告書
- 本業の給与の源泉徴収票
- 副業の収入が分かるもの(支払調書、支払通知書、振込の明細など)
- 必要経費が分かるもの(領収書・明細・集計表など)
- マイナンバーが分かるもの(マイナンバーカードなど。郵送の場合はコピー)
- 医療費控除などを追加する場合は、その証明書類(医療費控除は「医療費控除の明細書」)
手順
- 1年分の副業の売上と経費を集計し、所得を出す
- 所得が20万円以下で、確定申告をしないことを確認する(医療費控除などで確定申告をするなら、そちらに副業分も含める)
- 1月1日時点の住所地の市区町村のサイトで、申告書と手引きを入手する(またはeLTAXを使う)
- 申告書に給与・副業の収入と経費、所得を書く。会社に知られたくない場合は、徴収方法で「自分で納付(普通徴収)」を選ぶ(後の章で説明)
- 必要書類を付けて、3月15日までに窓口・郵送・電子申告で提出する
- 普通徴収の場合は、後日市区町村から届く納税通知書で納付する(特別徴収の場合は本業の給与から天引きされる)
申告しないとどうなるかについて、横浜市は「課税のための調査を行い、追加の賦課を行う場合があります」と案内しています。さらに、申告がないと課税(非課税)証明書の発行や、国民健康保険料・各種福祉手続きに影響が出る場合があるとしています(横浜市)。
確定申告をする場合との関係
所得税の確定申告書を税務署に出すと、その内容は住民税の申告もしたものとして扱われます。つまり、確定申告をした人は、住民税の申告を別に出す必要はありません(横浜市)。
確定申告の期間は、原則として翌年の2月16日から3月15日までです(No.2020)。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に沿って作成し、e-Tax で提出できます。
20万円以下でも「確定申告するなら」副業分も含める
ここは誤解の多いところです。「20万円以下なら申告不要」は、確定申告をしなくてよい場合を決めたルールです。確定申告をするときに20万円以下の所得を書かなくてよい、というルールではありません。
国税庁は、たとえば医療費控除のために還付申告をする場合には、給与だけでなく20万円以下の所得も合わせて申告する必要があると説明しています(確定申告を要しない場合の意義)。住宅ローン控除の1年目や、ふるさと納税の寄附先が6自治体以上になった場合なども、確定申告をするなら副業所得も含めます。
ふるさと納税のワンストップ特例に注意
ふるさと納税の「ワンストップ特例」は、確定申告が不要な給与所得者などが、寄附先5自治体以内の場合に使える仕組みです。確定申告をする人は、ふるさと納税の分も確定申告に含める必要があります(総務省)。
千葉県流山市は、ふるさと納税を含めずに確定申告や市民税・県民税の申告をすると、ワンストップ特例が無効になると案内しています(流山市)。副業分の住民税申告をするときは、ふるさと納税の寄附も申告書に書き漏らさないようにしましょう。
2025〜2026年の税制改正で変わったこと・変わらないこと
令和7年度・令和8年度の税制改正で、いわゆる「年収の壁」への対応として、控除の金額が大きく見直されました。副業の申告に関係する範囲でまとめます。
| 項目 | 変わったこと | 出典 |
|---|---|---|
| 所得税の基礎控除 | 令和6年分までの48万円から、令和7年分以降は所得に応じて段階的に引き上げ。令和8年分では合計所得132万円以下で104万円など。令和8年分の規定は2026年12月1日施行 | No.1199 |
| 所得税の給与所得控除 | 最低額が令和7年分は65万円、令和8年分・令和9年分は74万円に | No.1410 |
| 住民税の給与所得控除 | 最低額が令和8年度(2025年の所得)から65万円、令和9年度(2026年の所得)から74万円に | 横浜市 |
| 住民税の基礎控除 | 改正なし(横浜市の計算例では43万円) | 横浜市 |
| 「20万円以下なら確定申告不要」の条件 | 変更なし(令和8年4月1日現在法令等の No.1900 でも同じ内容) | No.1900 |
つまり、控除が増えて税額が下がる人はいますが、副業の申告が必要かどうかを決めるルール自体は変わっていません。「控除が増えたから副業の申告もいらなくなった」わけではない点に注意してください。
また、令和9年(2027年)1月1日以後の所得からは、復興特別所得税の税率が1.1%に下がり、あわせて防衛特別所得税がかかると国税庁は案内しています(No.1500)。2027年分の申告からは計算が少し変わる見込みです。
会社に知られたくない場合の「普通徴収」の考え方
住民税の納め方には2種類あります(総務省)。
| 納め方 | 仕組み | 会社員の場合 |
|---|---|---|
| 特別徴収 | 会社が給与から天引きして、代わりに市区町村へ納める | 本業の給与分は原則こちら |
| 普通徴収 | 市区町村から届く納税通知書で、自分で納める | 副業の所得の種類によっては選べる |
副業分の住民税が特別徴収になると、本業の会社から天引きされる住民税が増えます。そのため、副業分を普通徴収(自分で納付)にしたいと考える人がいます。
普通徴収を選べるのは「給与以外」の副業
水戸市や足立区は、次のように案内しています(水戸市、足立区)。
- 副業が事業所得や業務に係る雑所得(業務報酬・原稿料など)の場合は、手続きで副業分を普通徴収にできる
- 副業がアルバイトなどの給与の場合は、すべての給与を合算して、本業の会社から特別徴収される。副業の給与分だけを普通徴収にすることはできない(地方税法第321条の3に基づく扱い)
- 普通徴収を選んでも、給与以外の所得が赤字の場合や、医療費控除などの控除による減額の方が大きい場合などは、特別徴収になる
選び方
- 確定申告をする場合:確定申告書 第二表の「住民税・事業税に関する事項」にある「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」で「自分で納付」を選ぶ(文京区)
- 住民税の申告をする場合:市民税・県民税申告書の納付方法の欄で「自分で納付(普通徴収)」にチェックする(水戸市)
なお、2か所以上から給与をもらっている人などは、令和6年分以降、e-Tax や確定申告書等作成コーナーでこの徴収方法を選べなくなりました。その場合に普通徴収を希望するなら、住民税の申告書を別に出す必要があると横浜市は案内しています(横浜市)。
自治体によって扱いが違う
徴収方法を選ばなかった場合の扱いは、自治体で違うことがあります。たとえば足立区は、令和5年度までは普通徴収にしていましたが、令和6年度以降は特別徴収にすると案内しています(足立区)。希望がある場合は、必ず自分で選んで申告しましょう。
また、水戸市と足立区は、会社に送る税額通知書には天引きする税額だけが書かれ、所得や控除の内訳は書かれないと説明しています。住民税額が増える理由は、配当や医療費控除、ふるさと納税などさまざまなので、税額だけで副業が分かるとは限らない、とも書かれています。
普通徴収は会社に知られないことを保証する方法ではありません。そもそも副業が就業規則で禁止・届出制になっていないかを先に確認することをおすすめします。
よくある間違い
| よくある思い込み | 実際は |
|---|---|
| 副業が20万円以下なら、何の申告もいらない | 所得税の確定申告は原則不要でも、住民税の申告は必要 |
| 「20万円」は売上(収入)の金額 | 給与以外の副業は所得(収入 − 経費)で判定する。ただしアルバイトなど給与の副業は、年末調整されなかった給与の収入金額で判定する |
| 20万円は副業1つごとの金額 | 給与・退職所得以外の所得の合計で判定する |
| 医療費控除で確定申告するときも、20万円以下の副業は書かなくてよい | 確定申告をするなら、20万円以下の所得も含めて申告する |
| 控除が増えたので、副業の申告ルールも変わった | 基礎控除などは変わったが、20万円の条件は変わっていない |
| 普通徴収を選べば、アルバイトの副業も自分で納められる | 給与の副業は合算して本業の会社から特別徴収になる |
| 副業が赤字なら、給与の税金が戻る | 業務に係る雑所得の赤字は、給与所得と相殺(損益通算)できない |
| フリマアプリの売上はすべて申告が必要 | 自分が使っていた服や家財の売却は原則非課税。利益目的で続ける販売は課税対象 |
| 申告期限を過ぎたら、もう出さなくてよい | 気づいたら早めに申告する。所得税の期限後申告には、無申告加算税がかかる場合がある(No.2024) |
困ったときの相談先
申告が必要かどうか迷ったら、自分だけで決めずに公的な窓口に聞くのが確実です。
| 相談先 | 相談できること | 入口 |
|---|---|---|
| 市区町村の税務課(住民税担当) | 住民税の申告が必要か、申告書の書き方、普通徴収の扱い | お住まいの自治体のサイトで「住民税 申告」と検索 |
| 税務署・国税の電話相談 | 所得税の確定申告が必要か、所得の区分、経費の一般的な考え方 | 国税庁「税についての上手な調べ方」 |
| 税理士 | あなたの状況に合わせた個別の判断、申告書の作成・提出の代行 | 日本税理士会連合会 税理士情報検索 |
税務署や市区町村に相談するときは、源泉徴収票、副業の売上と経費の一覧、支払調書などを手元に用意しておくと話が早く進みます。
生成AIで収支管理と申告準備を楽にする
副業の申告で一番面倒なのは、1年分の入出金を集めて分類する作業です。ここは、ChatGPT や Claude などの生成AIが得意な作業です。たとえば次のような使い方ができます。
- 銀行やカードの明細(CSV)から副業に関係しそうな行を抜き出し、「売上」「経費の候補」「私用」に仮分類する
- 月ごとの売上・経費を集計する表計算シートのひな形を作る
- 自治体の申告書の手引きを読みながら、自分が用意すべき書類のチェックリストを作る
- 税務署や市区町村に質問したいことを、短く整理する
依頼するときは、判断ではなく作業だけを頼むのがコツです。
次の表は、私の副業(ブログ記事の執筆)の1年分の入出金メモです。
税務の判断はしなくてよいので、次の作業だけしてください。
1. 各行を「売上」「経費の候補」「私用(副業と関係なさそう)」「分からない」に分類する
2. 「分からない」にした行は、なぜ迷ったかを一言で書く
3. 分類ごとの合計金額を出す(計算式も示す)
最終的に経費にするかどうかは、私が国税庁の資料や税理士に確認して決めます。
(ここに日付・相手先・金額・メモだけの表を貼る。氏名・住所・マイナンバー・口座番号は消しておく)
AIを使うときの注意
- AIの回答を税務の判断に使わない。生成AIは古い制度や、もっともらしい間違いを答えることがあります。申告が必要か、経費になるかは、国税庁・自治体の公式情報や税理士で確認してください
- 氏名・住所・マイナンバー・口座番号などの個人情報は入力しない。明細は必要な列だけにして貼る
- AIが出した合計金額は、表計算ソフトなどで必ず検算する
- 領収書や明細の原本(データ)は、AIでまとめた後も保存しておく
明細のようなお金のデータを外部のサービスに送りたくない場合は、手元のパソコンでAIを動かす方法もあります。LM Studio で ChatGPT のような AI を自分の Mac で動かすガイドで手順を紹介しています。AIを使った副業の始め方は、生成AIを使った副業の始め方も参考にしてください。
まとめ
- 会社員の副業は、給与以外の所得(収入 − 経費)の合計が20万円以下なら、所得税の確定申告は原則不要です。
- ただし住民税には20万円の特例がないため、確定申告をしない場合は、1月1日時点の住所地の市区町村に3月15日までに住民税の申告をします。
- 確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も含めて申告し、住民税の申告は別に出さなくて大丈夫です。
- 2025〜2026年の改正で基礎控除や給与所得控除は増えましたが、20万円の条件と住民税の基礎控除は変わっていません。
- 副業分の住民税を普通徴収にできるのは、事業所得・雑所得などの給与以外の副業です。扱いは自治体で違うことがあり、会社に知られないことの保証にはなりません。
- 生成AIは集計や書類準備の補助に使い、税務の判断は公式情報・自治体・税務署・税理士で確認しましょう。

