確認日:2026年9月24日。Dify の公式サイト(dify.ai)・公式ドキュメント(docs.dify.ai)・GitHub(langgenius/dify)・公式料金ページと、Google 検索セントラルの公式ページで確認しました。この記事は2025年6月に公開した「DifyでSEO記事を爆速作成!テキストジェネレーター完全ガイド」を、今の画面と Google の指針に合わせて全面的に書き直したものです。
はじめに:Dify で「記事の下書き係」を作る
ブログや社内報の記事を書くとき、構成を考えたり、最初の下書きを書いたりする作業には時間がかかります。そこで役に立つのが、Dify(ディファイ)です。Dify は、プログラムを書かずに AI アプリを作れる「ノーコードの LLM アプリ開発プラットフォーム」です。LLM(大規模言語モデル)は、ChatGPT や Claude の中で動いている、文章を読み書きする AI のことです。
旧記事では「SEO 記事を爆速で量産する」使い方を紹介しました。しかし Google は、ユーザーにとっての価値を足さずに AI で大量のページを作ることを、スパム(検索順位を不正に操作する行為)の一種として扱っています。この記事では方向を改めて、品質を保ったまま下書き作業を楽にする使い方を説明します。
この記事で分かることは次のとおりです。
- Dify とは何か、2026年9月時点の現状
- アプリの種類(ワークフロー・チャットフローなど)と選び方
- クラウド版とセルフホスト版の違い、料金プラン
- モデル・変数・プロンプトの設定方法と、下書きアプリを作る手順
- ナレッジ(RAG)で自分の資料をもとに書かせる方法
- SEO 記事を AI で作るときに Google の指針から守るべきこと
Dify とは(2026年9月時点)
Dify は、米 LangGenius 社が開発しているオープンソースの AI アプリ開発プラットフォームです。画面上で部品(ノード)をつなぐだけで、チャットボットや文章生成アプリ、社内資料をもとに答える AI などを作れます。作ったアプリは、Web アプリとして公開したり、API(ほかのプログラムから呼び出す窓口)として使ったりできます。
| 項目 | 2026年9月24日時点の状況 |
|---|---|
| 最新版 | v1.17.1(2026年9月10日公開、GitHub のリリースより) |
| GitHub のスター数 | 約15.7万 |
| 使い方 | クラウド版(Dify Cloud)と、自分のサーバーで動かすセルフホスト版 |
| ライセンス | Apache License 2.0 に独自の条件を加えたもの(後述) |
| 公開方法 | Web アプリ、Web サイトへの埋め込み、API、MCP サーバー |
MCP(Model Context Protocol)は、AI に外部の道具をつなぐための共通の決まりごとです。Dify で作ったアプリを MCP サーバーとして公開すると、Claude などの AI から道具として呼び出せます。MCP の考え方は MCP 実践ガイド で解説しています。
アプリの種類:下書き作りにはどれを選ぶ?
Dify でアプリを作るときは、最初に「アプリタイプ」を選びます。公式ドキュメントの「主要な概念」では、基本はワークフローかチャットフローを選ぶことを勧めています。そのほかに、画面がシンプルな「初心者向けの基本的なアプリタイプ」が3つあります。
| アプリタイプ(画面の表記) | 動き方 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| ワークフロー | 入力を受け取り、最初から最後まで1回処理して結果を返す | 記事の下書き、要約、定型的な文章づくり、一括処理 |
| チャットフロー | チャットの1通ごとに、組み立てた流れを実行する | 会話しながら構成を練るアシスタント、質問応答 |
| チャットボット(基本) | モデルとプロンプトだけで作る会話アプリ | まず会話型を試したいとき |
| エージェント(基本) | AI が自分で考えて道具(ツール)を使う会話アプリ | 調べものをしながら答える助手 |
| テキストジェネレーター(基本、画面では「テキスト生成」) | 入力を受け取り、1回だけ文章を生成する | いちばん簡単な下書きアプリ |
旧記事で使った「テキストジェネレーター」は、2026年9月時点でも基本のアプリタイプとして残っています。会話の履歴がなく、1回の入力に1回答えるだけのシンプルな作りなので、初めての方の練習に向いています。
一方、「構成案を作る → 本文を書く → 人が確認する」のように段階を分けたい場合はワークフローが向いています。この記事では、まずテキストジェネレーターで作り、慣れたらワークフローに広げる流れで説明します。
なお、自分専用の作業環境(サンドボックス)でコマンドやファイル操作までこなす新しい「Agent」も、2026年9月時点でベータ版として提供されています。従来のエージェント型アプリとは別物なので、ドキュメントを読むときは区別してください。
クラウド版とセルフホスト版
Dify には、ブラウザからすぐ使えるクラウド版(Dify Cloud)と、自分のパソコンやサーバーで動かすセルフホスト版(Community Edition)があります。
| クラウド版 | セルフホスト版(Community) | |
|---|---|---|
| 始め方 | cloud.dify.ai でアカウントを作るだけ | Docker(アプリを箱ごと動かす仕組み)で起動する |
| 費用 | 無料の Sandbox プランあり。有料プランは下の表 | 無料(サーバー代と AI モデルの利用料は別) |
| AI モデル | 付属のクレジットで主要なモデルを使える | 自分の API キーを登録して使う |
| 管理の手間 | アップデートや保守は Dify 側 | 更新・バックアップ・セキュリティ対策を自分で行う |
| 向いている人 | まず試したい人、個人・小さなチーム | データを自社の環境から出したくない人、技術者のいるチーム |
セルフホスト版の起動方法
公式ドキュメント「Deploy Dify with Docker Compose」によると、最低限の条件は CPU 2コア以上・メモリ 4GiB 以上で、Docker Compose 2.24.0 以上が必要です。Mac の場合は、Docker Desktop の仮想マシンに 2 CPU・8GiB 以上を割り当てるよう案内されています。起動のコマンドは次のとおりです(git・curl・jq が必要です)。
git clone --branch "$(curl -s https://api.github.com/repos/langgenius/dify/releases/latest | jq -r .tag_name)" https://github.com/langgenius/dify.git
cd dify/docker
cp .env.example .env
docker compose up -d
docker compose ps
すべてのコンテナが「Up」か「healthy」になったら、ブラウザで http://localhost/install を開いて管理者アカウントを作ります。以降は http://localhost からログインします。
ライセンスは Apache License 2.0 をもとにした独自のものです。商用利用はできますが、Dify のソースコードでマルチテナント(複数の組織に分けて提供する)サービスを運営することと、画面の Dify のロゴや著作権表示を消すことには、別途商用ライセンスが必要です(LICENSE)。社外に提供するサービスに組み込む場合は、事前に確認しておきましょう。
料金プラン(2026年9月24日時点)
クラウド版の料金は次のとおりです(公式の料金ページより。税別、ワークスペースごとの料金)。
| プラン | 料金 | メッセージクレジット | メンバー | アプリ数 | ナレッジ |
|---|---|---|---|---|---|
| Sandbox | 無料 | 200 | 1人 | 5 | 文書50件・50MB |
| Professional | 月59ドル(年払い590ドル) | 毎月5,000 | 3人 | 50 | 文書500件・5GB |
| Team | 月159ドル(年払い1,590ドル) | 毎月10,000 | 50人 | 200 | 文書1,000件・20GB |
| Community(セルフホスト) | 無料 | – | – | – | ワークスペースは1つ |
| Enterprise | 個別見積もり | – | – | – | SSO・商用ライセンスなど |
メッセージクレジット(ドキュメントでは「AI クレジット」)は、自分の API キーを用意しなくても、OpenAI・Anthropic・Gemini・xAI・Tongyi のモデルを試せる枠です。モデルを1回呼び出すたびに消費し、大きなモデルほど多く減ります。Sandbox の200クレジットは最初に1回だけ付与され、毎月は増えません(クイックスタートより)。使い切ったら、自分の API キーに切り替えて使い続けられます。
Sandbox プランには、ログの保存が30日まで、API の呼び出しが月5,000回まで、ナレッジへのファイルのアップロードが1回1ファイル・1ファイル15MBまで、といった制限もあります。本格的に使う前に、料金ページで最新の条件を確認してください。
モデルの設定
アプリを作る前に、使う AI モデルを準備します。クラウド版の場合の手順です。
- ワークスペースの「インテグレーション」→「モデルプロバイダー」を開きます(表記は版により「連携」などと表示されることがあります)。
- 使いたい提供元(OpenAI・Anthropic・Google など)をインストールします。クレジットの対象の提供元なら、API キーなしでそのまま使えます。
- 自分の API キーを使う場合は、提供元のカードの「Setup(設定)」を押してキーを入力します。登録したキーはワークスペース全体で共有され、料金は自分の契約先に請求されます。
- 画面右上の「デフォルトモデル設定」で、システム推論モデル(文章を作る標準のモデル)と埋め込みモデル(ナレッジの検索に使うモデル)を選びます。
モデルプロバイダーを管理できるのは、ワークスペースのオーナーと管理者だけです。また、埋め込みモデルを途中で切り替えると、取り込み済みのナレッジと検索がかみ合わなくなるおそれがあると画面で注意されています。埋め込みモデルは、最初に決めたら気軽に変えないようにしましょう。
クレジットと自分の API キーは併用できます。提供元のカードで「使用優先順位」を設定すると、クレジットを使い切ったあとに自分のキーへ切り替える、といった使い方ができます(モデルプロバイダー)。
手順:テキストジェネレーターで下書きアプリを作る
ここからは、キーワードと筆者のメモを入力すると、記事の下書きを返すアプリを作ります。
- 「スタジオ」を開き、「最初から作成」を選びます。
- アプリタイプで「テキスト生成」(テキストジェネレーター)を選び、「記事下書きアシスタント」など用途の分かる名前を付けて作成します。
- プロンプトの欄に、下の「プロンプトの例」を貼り付けます。
- 「変数」の欄で、
keyword・reader・memoの3つを設定します(次の章で説明します)。最初から入っているquery変数は、使わなければ削除するか名前を変えます。 - 右側の「デバッグとプレビュー」でモデルを選び、入力欄を埋めて「実行」を押します。
- 結果を見ながらプロンプトを直します。「複数モデルでデバッグ」を使うと、最大4つのモデルの出力を並べて比べられます。
- 満足したら「公開」を押します。Web アプリとして開くと、ほかの人も同じフォームから使えます。
プロンプトの例
あなたは、読者の疑問に正確に答える編集者です。
次の条件で、ブログ記事の「下書き」を日本語で作ってください。
# テーマ
{{keyword}}
# 想定する読者
{{reader}}
# 筆者のメモ(実際に試したこと・感じたこと)
{{memo}}
# 書き方のルール
- 最初に「この記事で分かること」を3〜5個の箇条書きで示す
- 見出し(H2・H3)を使い、1つの見出しで1つの話題だけを書く
- 専門用語には短い説明を添え、1文を短くする
- 筆者のメモにある体験は、そのまま生かして書く
- 体験が足りない箇所には【筆者の体験を追記】と書き、内容を作らない
- 数字・日付・料金・固有名詞など確認が必要な情報には【要確認】を付ける
- 統計、引用、URL、人物のコメントを作り出さない
- 文字数を増やすための繰り返しや前置きは書かない
旧記事の例では「10年以上の経験を持つ SEO ライター」という役割を AI に与え、「3000文字以上」と文字数を指定していました。しかし、AI に架空の経歴を名乗らせても、記事に本当の経験が加わるわけではありません。また Google は「Google が優先する文字数」は存在しないと明言しています(出典)。そこで上の例では、分からないことを AI に作らせず、人が埋める場所を目に見える形で残すことを重視しました。
プロンプトの書き方に迷ったら、プロンプト欄の生成ボタン(英語の画面では「Generate」)を押すと、やりたいことを文章で伝えるだけで AI が下書きを作ってくれます。生成したものは版として残るので、前の版に戻すこともできます(テキストジェネレーター)。
変数とプロンプトの作り方
変数は、プロンプトの中の「あとから中身を差し込む空欄」です。{{keyword}} のように二重の波かっこで囲んで書きます。変数ごとに入力欄ができ、使う人が入力した内容が、実行のときにプロンプトへ差し込まれます。プロンプトを書いている途中で / を入力し、新しい変数(New Variable)を選ぶと、変数をすばやく入れられます。
| 変数の種類 | 内容 | この記事の例 |
|---|---|---|
| 短文 | 1行の短い入力(256文字まで) | keyword(テーマ)、reader(読者) |
| 段落 | 長さの制限がない複数行の入力 | memo(筆者のメモ) |
| 選択 | あらかじめ決めた選択肢から選ぶ | 記事の種類(入門・比較・手順) |
| 数値 | 数字だけを受け付ける | 見出しの数 |
| チェックボックス | はい・いいえの2択 | まとめを付けるかどうか |
| API ベースの変数 | 外部の API から値を取ってくる | (上級者向け) |
変数には「ラベル名」(使う人に見える名前)と「必須かどうか」も設定できます。memo は、筆者の体験を必ず入れてもらうために必須にしておくのがおすすめです。
よいプロンプトの3つのポイント
公式ドキュメントでは、テキストジェネレーターのプロンプトについて次の3点を勧めています。1回の実行で完結し会話の履歴がないため、必要な情報はすべてプロンプトに書く必要があります。
- 作業をはっきり書く:何を作ってほしいか(記事の下書き、構成案、要約など)
- 出力の形を指定する:見出しの使い方、長さ、文体
- 制約を書く:してはいけないこと、守るべきルール
ナレッジ(RAG)で自分の資料をもとに書かせる
AI は、あなたの会社の製品資料や、過去に書いた記事の内容を知りません。そこで使うのが Dify のナレッジです。資料を取り込んでおくと、質問やテーマに関係する部分を探して、プロンプトに添えてから AI に書かせられます。この仕組みを RAG(ラグ、検索拡張生成)と呼びます。RAG の仕組みそのものは RAG 完全実装ガイド で詳しく解説しています。
ナレッジを作る手順
- 「ナレッジ」→「作成」から、すぐに使えるナレッジベースを作ります。
- データの取り込み元を選びます。ファイルのアップロード(「テキストファイルからインポート」)のほか、Notion や Web サイトからの同期もできます。取り込み元は、作成後に変更できません。
- チャンク(資料を検索しやすい大きさに分けたかたまり)の設定をして、プレビューで分かれ方を確認します。
- インデックス方法と検索の設定を選び、処理が終わるのを待ちます。
- 「検索テスト」で、実際のテーマを入れて関係する部分がきちんと見つかるか確かめます。
| 設定 | 選択肢 | 選び方の目安 |
|---|---|---|
| チャンクモード | 汎用 / 親子 | 用語集や FAQ のような短い資料は「汎用」、マニュアルや論文のように前後の文脈が大事な資料は「親子」。作成後は変更不可 |
| インデックス方法 | 高品質 / 経済的 | 「高品質」は埋め込みモデルで意味の近さを検索できる。「経済的」はキーワードだけで検索し、トークンを消費しないが精度は下がる |
| 検索方法(高品質のみ) | ベクトル検索 / 全文検索 / ハイブリッド検索 | 迷ったら、意味の近さとキーワードを組み合わせる「ハイブリッド検索」から試す |
アプリにつなぐ
テキストジェネレーターでは、アプリの編集画面の「コンテキスト」にナレッジを追加し、検索に使う「クエリ変数」を選びます。たとえば keyword を選ぶと、入力したテーマで資料が検索され、見つかった部分がプロンプトに添えられます。ワークフローの場合は「知識検索」ノードの結果を LLM ノードの「コンテキスト」につなぎます(ナレッジをアプリに統合)。
記事づくりでは、自社の製品資料・表記ルール・過去の取材メモをナレッジにしておくと、AI の下書きが一般論だけで終わりにくくなります。手元のデータを AI が読める形に整える方法は 手元のデータを「AI が読めるナレッジ」に変える実践ガイド も参考にしてください。
ワークフローに広げる:人の確認を組み込む
テキストジェネレーターに慣れたら、同じ内容をワークフローで作ると、段階を分けて品質を管理しやすくなります。たとえば次のような流れです。
- ユーザー入力ノード:テーマ・読者・筆者のメモを受け取る
- 知識検索ノード:ナレッジから関係する資料を探す
- LLMノード①:構成案(見出しの案)を作る
- 人間の入力(Human Input)ノード:構成案を人が確認し、承認・修正の指示を入れる
- LLMノード②:承認された構成で本文の下書きを書く
- 出力ノード:下書きを返す
Human Input ノードは、ワークフローを途中で止めて、人に確認のフォームを出す機能です。Web アプリの画面やメールで確認を依頼でき、選んだ答えによってその後の流れを変えられます(Human Input)。AI に全部を任せず、要所で人が判断する設計が大切な理由は AI エージェントに“丸投げ”しても成果が出ない理由 でも書いています。
一括実行は「下書きの準備」に使う
公開した Web アプリには「1 回実行」と「一括実行」のタブがあります。一括実行では、「テンプレートを取得」でダウンロードした CSV に1行1件で入力を書き、アップロードすると、まとめて実行できます(Workflow Web アプリ)。CSV は UTF-8 で保存する必要があります。
keyword,reader,memo
Difyのナレッジの作り方,社内FAQを作りたい総務担当,PDFの就業規則で試した。表が崩れた
Difyの料金プランの選び方,個人で試したい会社員,無料プランでアプリを3つ作った
ただし、一括実行で作ったものをそのまま大量に公開するのは避けてください。次の章で説明するとおり、Google のスパムポリシーに触れるおそれがあります。一括実行は、複数の記事の構成案や下書きを準備し、1本ずつ人が仕上げる、という使い方にとどめましょう。
SEO 記事を AI で作るときの注意点
AI で作った文章を検索に載せてよいのかについて、Google は公式に考え方を示しています。ここでは Google 検索セントラルの4つのページから、要点を確認します。
AI を使うこと自体は問題ない。問われるのは内容
2023年2月8日のブログ「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」で、Google は「コンテンツがどのように制作されたかではなく、その品質に重点を置く」と述べています。よくある質問でも、AI や自動化は適切に使っている限り、ガイドライン違反にはならないとしています。
一方で、同じページには次の一文もあります。
検索結果のランキング操作を主な目的として、コンテンツ生成に自動化(AI を含む)を利用することは、スパムに関する Google のポリシーに違反します。
(出典:Google 検索セントラル ブログ)
また、AI を使ったからといって検索順位で有利になることはない、とも明記されています。
価値を足さない大量生成は「スパム」になりうる
Google のスパムポリシーには「大量生成されたコンテンツの不正使用」という項目があり、ユーザーを助けるためではなく、検索順位の操作を主な目的として大量のページを作ることを指すと定義されています。例として、生成 AI などを使い、ユーザーにとっての価値を付加せずに多数のページを生成することが挙げられています。
「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」でも、同じ注意に加えて、タイトルやメタディスクリプション(検索結果に出る説明文)などを含めて「正確性、品質、関連性を優先する」ことが求められています。
旧記事では「月30〜50記事の継続投稿」「一度に数十、数百の記事を自動生成」を目標にしていました。この方向で AI の出力をそのまま公開すると、まさにこの項目に当てはまるおそれがあります。本記事でその方針を改めたのは、このためです。
「ユーザー第一」かどうかを自分で確かめる
Google の「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」には、自分のコンテンツを見直すための質問が並んでいます。次のような質問に「はい」と答えるなら、作り方を見直すべきサインだとされています。
- コンテンツは、検索エンジンからのアクセスを増やすことが主な目的か
- 多くのトピックでコンテンツを作る際、かなりの部分に自動化を使っているか
- 価値を足さずに、主に他の人の意見を要約しているか
- 特定の文字数になるように書いているか(そのような基準は存在しない)
- 内容を実質的に変えていないのに、日付だけを新しくしているか
反対に、よいコンテンツの条件として、実体験や深い知識(実際に使った・訪れた経験に基づく知識)を示していることや、明らかな事実の誤りがないことが挙げられています。また、同じページの「誰が、どのように、なぜ」の項目では、AI などの自動化を大きく使っている場合、その使い方を読者に分かるように示すことを勧めています。ただし、著者の欄に「AI」と書くのはふさわしくないとしています。
公開前に人がやること
| 確認すること | 具体的な作業 |
|---|---|
| 事実確認 | 【要確認】の箇所を中心に、数字・日付・料金・製品名を公式サイトなどの一次情報で確かめる。出典のリンクを付ける |
| 独自の経験 | 【筆者の体験を追記】の箇所に、自分で試した結果、写真、失敗談、判断の理由を書き足す |
| 重複と水増し | 同じ説明の繰り返しや、どの記事にも書ける一般論を削る。サイト内の似た記事と内容がかぶっていないか見る |
| タイトルと説明文 | 中身を正しく要約しているか、誇張していないか確認する |
| 著者と作り方 | 誰が書いたかを明記し、AI を下書きに使った場合は必要に応じてその旨を示す |
| 公開する本数 | 1本ずつ仕上げられる数だけ公開する。確認が追いつかない量は作らない |
Dify は、下書きづくりや資料の整理を大きく楽にしてくれます。ただし、読者の役に立つかどうかを決めるのは、人が足す事実確認と経験です。AI には下書きまでを任せ、公開できる品質に仕上げるのは人、という分担を意識しましょう。
まとめ
- Dify は、プログラムを書かずに AI アプリを作れるオープンソースのプラットフォームです。2026年9月時点の最新版は v1.17.1 です。
- アプリタイプは、ワークフロー・チャットフローが基本で、チャットボット・エージェント・テキストジェネレーターも使えます。下書きアプリはテキストジェネレーターで始め、慣れたらワークフローにすると管理しやすくなります。
- クラウド版は無料の Sandbox(200クレジット、1回だけ付与)から試せます。有料は Professional が月59ドル、Team が月159ドルです(2026年9月24日時点)。
- プロンプトでは、分からないことを AI に作らせず、【要確認】【筆者の体験を追記】のように人が埋める場所を残すのがコツです。
- ナレッジ(RAG)に自分の資料を入れると、一般論だけの下書きになりにくくなります。
- Google は AI の利用自体は問題にしませんが、価値を足さない大量生成はスパムポリシー違反になりえます。事実確認と独自の経験を人が加えてから公開しましょう。
参考リンク
- Dify ドキュメント:主要な概念(アプリタイプ・変数)
- Dify ドキュメント:テキストジェネレーター
- Dify ドキュメント:Workflow と Chatflow
- Dify ドキュメント:ナレッジ
- Dify ドキュメント:Docker Compose でのデプロイ
- Dify 料金プラン
- GitHub:langgenius/dify
- Google 検索セントラル:AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス
- Google 検索セントラル:ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス
- Google 検索セントラル:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成
- Google 検索セントラル:スパムに関するポリシー

